今回は、私が生まれて初めてクイズ番組に出場したときのことをお話しします。
当時高校1年で出場した「第11回高校生クイズ」が最初ですが、予選で負けました。2年連続1問目で負けていました。その頃は、○✕クイズで1問でも間違えたら即失格で、数千チームからたった8チームしか残れない過酷さがありました。だからこそ○✕の対策はかなりやってました。高校3年の夏は出場が最後になるということで、受験勉強そっちのけで対策していたのを思い出します。
○✕クイズにはある程度の傾向があり、テレビを媒体にした問題である場合、面白さがないと問題にしづらい点があります。
例えば、
「ビートルズの代表曲『イエスタデイ』を作ったポール・マッカートニーは、その後『トゥモロー』という曲も作った?」。この問題は分かりますか?
答えは「○」です。
この文章は一見して普通にも見えますが、わざわざ「作ったポール・マッカートニーは」という文章が実は不自然で、「代表曲『イエスタデイ』をヒットさせたビートルズは、」という文章でよいと思うのに、そのような文章になってるのです。
また、テレビのクイズという点が大事ですが、『トゥモロー』という曲がない、単なるでっち上げだと、テレビとしてどう説明するかが難しくなりますし、わざわざポールが友人のためにデモテープで作ったっていいわけですから、どう考えても○しかあり得ません。
このように「たった1つの事実から作り上げた問題」「でっち上げ問題」「本当の知識問題」などに分類し、文章の作り方や文末の一言一句を丁寧に読み込んで、理論づけをする練習をしていました。
実際に私が参加した問題は以下の2問です。
1) 「巌流島の戦い」で武蔵と戦った佐々木小次郎の剣術の流派は巌流である?
2) ノーベル賞で、受賞者の行った研究が後に間違いだと判明した場合、受賞者がもらった金額を返還させられる?
【正解】
1) 〇
本当にそうだったらしいです。
もちろん出題当時はまったく分かりませんでしたが、問題は5問目であり、問題自体が1つの事実問題かと思ったというのと、その問題は多くの意見が「×」であり、出題者の意図として人数減らしにかかったものだと思い、あえて「〇」に行って、正解したというエピソードでした。
2) ×
このような話はノーベル生理学医学賞で実際に起こったことですが、受賞者の審査はその当時の研究成果に基づいて行われるので、その当時が正しいのであれば、後に間違っていても仕方がないとされたようです。
○×は実に奥深いものであり、問題を自分が作るときは最も注意を払って作っています。
当時のオタク的なお話でした。
次回もよろしくお願いします。